GASで変数の型を確認するためのベストプラクティス

GASの変数の型とは？？

GASの「変数の型（かた）」とは、ズバリ、

変数の種類

のことです。

 

変数がどんな種類のデータかによって、エラーや予期しない動作が起きる場合があります。そのため、GASでの変数の型チェックは重要なのですね。

GASでよく登場する変数の型には以下のものがありますよ。

型（Type）	説明	例
number（数値）	数字を表す	42, 3.14
string（文字列）	文字や文章を表す	"こんにちは", 'abc'
boolean（真偽値）	真か偽（Yes/No）	true, false
object（オブジェクト）	複数の値をまとめた入れ物	{name: "catman", age: 30}
array（配列）	値を順番に並べたリスト	[1, 2, 3], ["A", "B"]
Date（日付型）	日付や時刻を表す	new Date()
null	「何もない」ことを明示的に表す	null
undefined	変数がまだ値を持っていない	undefined

 

 

GASで変数の型を確認する方法

GASで型を確認する方法はいくつかあります。一挙にご紹介！

typeof演算子を利用する

typeof演算子は、変数の型を簡単に確認する方法の1つです。

function checkType(value) {
  Logger.log(typeof value);
}

checkType("文字列"); // 出力: string
checkType(42);    // 出力: number
checkType(true);  // 出力: boolean

このスクリプトでは、typeof演算子を使ってデータの型を判別しています。

Array.isArrayメソッドを使う

配列型を確認する際には、typeofだけでは不十分な場合があります。この時に便利なのがArray.isArrayメソッドです。

function checkArray(value) {
  Logger.log(Array.isArray(value));
}

checkArray([1, 2, 3]); // 出力: true
checkArray("Not an array"); // 出力: false

Array.isArrayメソッドは、その変数が配列かどうかを判定します。型の確認において、配列の扱いが多いGASでも活用できます。

カスタム版の型チェック

必要に応じて、より特化した型チェックを作成しましょう。

たとえば、以下のスクリプトは、特定のオブジェクト（日付）のインスタンスかどうかを確認するコードです。

function isItDate(value) {
  return value instanceof Date;
}

Logger.log(isItDate(new Date())); // 出力: true
Logger.log(isItDate("2023-01-01")); // 出力: false

instanceof演算子を使って、オブジェクトが日付のデータ型であるか確認してますね。

 

 

練習問題

以下のコードを実行すると何が表示されるでしょうか？

function practice(value) {
  if (Array.isArray(value)) {
    Logger.log("これは配列です");
  } else if (typeof value === 'string') {
    Logger.log("これは文字列です");
  } else {
    Logger.log("他の型です");
  }
}

practice([10, 20, 30]);
practice("Hello, World!");
practice(100);

 

 

解答・解説

Logger.log("これは配列です"); // value が配列 [10, 20, 30] なので条件に合致
Logger.log("これは文字列です"); // value が文字列 "Hello, World!" なので条件に合致
Logger.log("他の型です"); // value が数値 100 なのでどちらにも合致せず

この練習問題では、Array.isArrayとtypeofを活用して、変数が配列か文字列かその他かを判断しています。